乳頭混乱を克服しよう


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乳頭混乱を克服するには

その方法はひとつしかありません。哺乳瓶をやめることです。でも、急にやめるのは不安だし、本当に母乳が不足している場合には危険ですね。新生児期の赤ちゃんの場合、ママさえよければ思い切って哺乳瓶をやめてしまっても何とかなるケースが多いのですが、生後1ヶ月を過ぎて混合のリズムが出来上がってしまっている場合は、少しずつ母乳の割合が増えるよう徐々に移行させていくのがベストです。

すでに乳頭混乱をおこしてしまった赤ちゃんでも、トレーニングをおこなうことにより克服できます。ここでは、ママがちょっとお手伝いするだけで出来る方法をご紹介します。


a)ママのひとさし指を使ってトレーニングしますので、はじめる前に手を良く洗い爪を切っておきます。

b)赤ちゃんの口の中がよく見えるように、膝の上などに寝かせます。それから口をあけさせますが、無理にあけようとせず、頬などを軽くつついてあけさせて下さい。

c)ママのひとさし指を上向きにして、赤ちゃんの口の奥へゆっくり入れます。指の腹で赤ちゃんの上顎の骨を確かめながら、一番奥まで指を入れて下さい。骨が終わるあたりまで行くと、赤ちゃんが「おえっ」となります。そこから少し戻したあたりで指を止めて下さい。

d)赤ちゃんは指に吸い付いてくると思いますので、そのまま吸わせてあげます。その時の赤ちゃんの舌の動きに注意して下さい。ママの指の背をこすっていますか?それともこすらずに張り付いている感じですか?前者はミルク用の飲み方・後者がおっぱい用の飲み方です。乳頭混乱をおこしている赤ちゃんは、ママの指の腹をせわしなくこするような吸い方をしますので、何度も繰り返しトレーニングします。

e)そのうち、吸わせている途中で赤ちゃんの舌の動きが止まることがあると思います。指に舌が張り付くように感じたら指の代わりにおっぱいを吸わせてみて下さい。まだ吸えないようなら、トレーニングを繰り返します。

* 私はまず自分で自分の指を吸い、おっぱい用の飲み方がどんな感じなのかを確認しました。それから哺乳瓶も自分で吸ってみました。やっぱり全然違います。


これにくわえて、ぜひ下記の方法も試してみてください。

(1)哺乳瓶の乳首を変えてみる

一番簡単なのは、哺乳瓶の乳首を見直すことです。ママのおっぱいとの差を埋めるために、色々な商品が開発されています。有名なのは、ドイツで開発されたNUK(ヌーク)です。またピジョンから発売されている「母乳相談室」がお勧めです(母乳相談室は母乳育児グッズあれこれでもご紹介しています)


(2)カップフィーディング

哺乳瓶は使いたくないというママもいるかもしれませんね。次にご紹介するのは、「カップフィーディング」と呼ばれる方法です。これはコップを使います。コップでも飲めるの?と心配するママもいらっしゃると思いますが、練習すればある程度飲めるようになるようです。うちは数回しかやっていませんが、それなりに飲めていたように記憶しています。

肝心なのはコップの選び方です。なるべくカーブのきついコップを使うようにします。哺乳瓶の乳首をはずしたものでも代用できます。赤ちゃんはなるべく縦になるように抱きます。はじめはこぼしますので、大きめのタオルを首にかけたがた方がよいでしょう。コップはしっかりくわえさせなくても大丈夫です。コップの端が唇に軽く触れるくらいでも、赤ちゃんはちゃんと飲みます。一度に飲ませないように気を付けながら、少しずつ口に流し込みます。この時、先の一口をちゃんと飲んだか確認してから次へ進みます。

コップの代わりにスプーンやスポイトでも可能です。飲ませ方はコップの場合と同じです。スプーンは小さくて先の丸いものを選びます。離乳食用のスプーンが最適です。スポイトを使う場合は、スポイトの先で赤ちゃんの口の中を傷つけないように注意しましょう。スポイトは何でもいいのですが、小児科などで医療用の小さなスポイトを販売してくれるところもあります(うちは一個30円で買っていました)

日本ではまだ実践する人が少ないようですが、メデラ株式会社がカップフィーディングに最適な商品「ソフトカップ」「ベビーカップ」を販売しています。

(3)SNSとフィンガーフィダーについて

日本ではあまり知られていませんが、SNS(母乳哺育補助システム)やフィンガーフィダーという製品もあります。私は使ったことがないので詳しく記述できません(ゴメンナサイ!)こちらもメデラ株式会社より発売されています。


私はせっかちなので、いきなりミルクの量を半分に減らすという荒技をしました。それと合わせて、指を使ったトレーニング・哺乳瓶の乳首を変える・カップフィーディングも行ったので、比較的早く混合から脱出できました。しかし、どの方法にせよ、赤ちゃんの適応能力には個人差がありますので、克服できるのが早い子とそうでない子がいることはご了承下さい。


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