扁平乳頭を克服しよう


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扁平乳頭って何?

授乳をする時まで、自分の乳首の形なんてあまり気にしないママがほとんどではないでしょうか。しかし赤ちゃん側からすると、やはり吸いにくい乳首というのがあるようで、そのひとつが扁平乳頭です。扁平とは、突出が不足している状態。乳頭が短く、5ミリ以下の場合を扁平乳頭と呼びます。でもお母さんの乳首の形は色々。哺乳瓶のようにはじめから吸いやすい形をしている人は、意外と少ないんだそうです。なかでも扁平乳頭は乳首が平坦であまり伸びないため、赤ちゃんはとても吸いにくいようです。また、赤ちゃんが上手に吸えるようになってからも、傷や乳腺炎などに悩む人が多いようです。

扁平でも大丈夫!

母乳育児の本を見ていると、必ず書かれているのが「扁平乳首は妊娠中からお手入れしましょう」ということ。でも私のように切迫早産で入院していたママもいるはず。乳首のお手入れは、お腹の張りの原因にもなるため、早産傾向のママは病院から禁止されていたと思います。でも安心して下さい。

扁平乳頭は、出産してからでも十分克服できます。

では具体的に、扁平乳頭だとどんな面で困るのでしょうか?

乳首が短いと、赤ちゃんがくわえにくくなります。また、扁平乳頭の場合伸びが悪いことが多いため、授乳時に痛みを伴います。痛いから授乳が苦痛になり、飲み残したおっぱいがどんどん溜まってしまい、詰まりや乳腺炎の原因になります。乳首が硬いママも多く、赤ちゃんの口を無理にはずす時に切れたりします。でも、赤ちゃんが上手にくわえてくれれば問題なく授乳できます。

私の場合、お産入院中に数回直接授乳を試みましたがうまく吸ってくれることはありませんでした。パンパンに張っている上に扁平では吸いつけないんです。チビ助が吸ってくれないから、ますます張ってしまう。痛くて痛くて眠れないこともありました。乳腺炎予防の薬を飲んで我慢、この繰り返し。

入院中〜満1ヶ月頃までは搾乳してあげていました。母乳は吸わせないと分泌が悪くなるため、1〜2時間ごとに手で搾乳し、足りない分はミルクで補う。こういう混合のやり方は一番大変!だから一日も早く母乳育児を軌道に乗せたかった。

克服の方法

次は、どうやったら克服できるのかについてです。

まず、一番大切なのは「あきらめないで赤ちゃんに吸わせる」ということ。上手に吸い付いてくれなくてもかまいません。唇に触れるだけでも意味があります。「あなたのおっぱいはこれだよ」と、赤ちゃんに覚えてもらうのです。扁平乳頭は伸びが悪いため最初の頃は授乳時にかなり痛みを伴います。赤ちゃんの吸う力は想像以上に強いもの。試しにママの指を吸わせてみて下さい。これが生まれたばかりの赤ちゃんかと思うほど、強い力で吸い付いてくるのが分かると思います。そんな強い力で、とてもデリケートなママのおっぱいに吸い付くのです。硬い扁平乳頭では簡単に切れてしまいます。

でも、ここでグッと我慢して吸わせ続けて欲しいと思います。赤ちゃんは自分の力で、ママのおっぱいを吸いやすい形に変えていってくれます。ママはお手入れを十分にして、そのお手伝いをしてあげてください。また、張って痛い場合は飲ませる前に軽く絞るのも効果的です。

お手入れの方法は色々ありますが、中でもマッサージはとても効果的です。赤ちゃんに吸わせる前はもちろん、入浴中など、気がついたときに何度でも行ってみて下さい。マッサージを行う前に乳房全体を手で持ち上げ、軽く上下左右に揺すります。心も体もリラックスしたところで、マッサージを始めます。

(1)乳輪のマッサージ

乳輪の付け根をつまんで、身体に押しつけるようにグッと力強く押します。色んな角度からつまんでマッサージして下さい。

(2)乳首を引き出すマッサージ

乳首をつまんで軽くねじり、そのあと前に引き出します。これも色んな角度から行うと、より効果があります。市販の乳頭吸引器もあります(吸引器については「母乳育児グッズあれこれ」で紹介しています)

(3)乳管の詰まりをとるマッサージ

乳首をつまんで軽く揉む。色んな角度から行って下さい。詰まっている箇所があると痛みを感じます。何度か行っているうちに、小さい白い角栓のようなものがポロッと出てきます。これがとれると、おっぱいはシャワーのように良く出るようになります。

私も扁平&乳管が詰まっていたため、産後2ヶ月ほどは痛みがひどく授乳が苦痛でしたが、ある日ふっと痛みが無くなり楽になりました。

指で触ってもはっきり分かるような大きな詰まりがあったのです。傷が出来、膿がたまり、それでも我慢し脂汗を流しながら吸わせていたら膿が破れて流血!でもその時、血や膿と一緒に大きな詰まりがポロッと取れたのです。その後、詰まっていたところからはおっぱいが文字通り湧き出てくるようになりました。

赤ちゃんは、ママのおっぱいのトラブルを治してくれます。そして、たくさん出るようにしてくれます。だから、ママもちょっと痛いのを我慢して頑張ってみませんか?


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